東京・中央区「傘をさして鑑賞する美術展『草場一壽陶彩画展』を12月3日~12日、銀座にて開催」

有限会社草場一壽工房(所在地:佐賀県武雄市、代表者:草場 一壽)は、2021年12月3(金)~12(日)の間、東京・銀座清月堂ビルにて、「草場一壽陶彩画展」を開催いたします。

■変わり果てた銀座の姿
陶彩画の常設ギャラリーを銀座にオープンしたのが2017年のことです。
日本最大の繁華街、世界一の商業地とすら言われる銀座。時計台をシンボルとする4丁目に隣接した有数な商業ビルのひとつにフロアを借りて、多くのみなさまをお迎えしてきました。そのギャラリーもコロナ禍によって活動できないまま約2年が過ぎようとしています。

この間に、銀座は大きく姿を変えました。国内外の客数の激減により有名店すらも次々に撤退を余儀なくされていきました。銀座といえば、華やかで洗練され、まるで聖域のごとく人々を魅了して止まない商業の中心地ですが、撤退にともなうビルのテナントはその姿を大きく変えています。かつては贅をつくして飾り付けられた場所でしたが、大理石だった床や壁もシャンデリアがきらめいていた天井も、いまではむきだしのコンクリートが露見し、多くのビルや店舗が無機質な空間となっています。(その落差を添付の写真が静かに物語っています。)コロナ禍の社会をこれほど象徴するものがあるだろうか・・・忘れてはならない姿でもあるだろうという思いが湧いてきます。

■“銀座”は憧れの表象

銀座。全国に345もの商店街が、この名前を冠しているそうです。むろん、もともとは銀貨を鋳造する場所という意味でしたが、関東大震災での銀座の大火事や大戦後も見事に復興し、その賑わいや活力が憧れとなって全国の商店街や通りにその名がついたのです。銀座は賑わいや活気、生命力を象徴する場。であれば、復興の象徴ともなりうる場だという思いもまた湧き上がってきました。

■ビル一棟まるごと借りての展示会。
展覧会のメッセージは、コンクリートを打ち破って芽吹いてくる生命力・・・復活です。
復活・復興は、単に「元通りにする」ではありません。世界が新しい力、新しい魅力で再編されることです。銀座こそは、コロナ禍の象徴であると同時に、だからこそ希望をつなげ、新しい価値を創造していく、復活・復興の象徴となりうる ー 私たち自身の「いま」ある姿と、これから「ありたい」未来を、目に映る銀座の状況からともに考えてみたい・・・。
そんな思いで、今年最後の個展を東京・銀座、テナントとして私どもが入っているビルの空きテナントをまるごとお借りして開催することといたしました。

再び華やかな場所に作品を展示するのではなく、あえて、そのままの状態を受け止め、あるいは受け入れ、むき出しのコンクリートを打ち破って芽吹いて来るような生命感溢れる展示こそがふさわしいかたちだと考えました。コンクリートを打ち破るような生命力の芽吹きが、世界に響きわたりますように。苦悩する心の奥底まで届く光となりますように。そう念じながら。

■アートになにができるだろう。私たちにはなにができるだろう。
ビルの姿に象徴される惨状の中、ここで私には何が出来るだろう…。私たちは何が出来るだろう…。そんなことを問いかけたいと思います。
マネー一辺倒だった限界を露わにしたのもコロナの側面であれば、人間の活動が自然界に与える脅威を露わにしたのもコロナの側面です。疫病さえおさまればよし、で終わるのではなく、私たちはそこを学びの契機としながら、世界の新しい方向、未来のあり方をともに模索する時代に向き合っているのではないでしょうか。人が問いかけるように、芸術もまた、自らに問うときです。使命とはなにか――。


陶彩画「時は今」


陶彩画「遥かなる女神の記憶 龍王妃」

■前代未聞「傘をさして鑑賞する美術展」
検温や消毒、マスク着用に加え、ソーシャルディスタンスを安心して確保していただくために、会場には透明傘を用意いたします。傘をさすことで、安全・安心な距離を保ちながら、ゆっくりとご鑑賞いただくという、ユニークな展覧会のやり方を実施いたします。

先だって、10月に名古屋で、11月は大阪で個展を再開いたしました。当初は客足に不安もありましたが、予想をはるかに越える多くのお客様にお越しいただきました。傘をさして鑑賞するという前代未聞の試みも話題となり、おかげさまで大成功を収めました。コロナ対策の一環ではありましたが、屋内で傘をさすということ自体が、会場に不思議な雰囲気をもたらせてくれます。お客様にも好評で、人を気にせずゆっくりと鑑賞することができる、子どもの頃のようなワクワク感があるなどのお声をいただきました。

■陶彩画展のテーマは「龍と復活の女神たち」
輝かしい日本の歴史の中にも、実は埋もれてしまった裏の部分というものが必ずあります。縄文から弥生へ、そして国家の成立へという過程において、「国」を統一しようという強い意思があり、それに従わない者、同化しないものは歴史から追われる宿命となったのです。それが、自然と人と=万物がともに息づく世界にあった縄文の神々であり、ヒメたちこそは、その象徴的な存在です。ヒメたちの蘇りは、万物のスピリット(いのち)への畏怖と感謝と祈りの復権=大調和への願いです。


傘をさして鑑賞する展示会

■作家 草場一壽プロフィール
草場一壽 Kazuhisa Kusaba (陶彩画家 絵本作家 空間プロデューサー 映画監督)
1960年佐賀県生まれ。1987年、陶彩画のアイディアを持って有田焼の窯元を訪ね歩くが断られ続け、最後に訪れた世界的に有名な絵師・葉山有樹氏だけが草場を受け入れ、葉山氏の元で陶彩画の研究を始める。 1990年、これまでの有田焼の常識では考えられない色彩の表現に成功。 絵付けと窒入を十回以上繰返して色彩を表現する陶彩画の技法を確立する。同年、佐賀県武雄市山内町に「工房」を開き、陶彩画の創作活動を始める。陶彩画制作の傍ら、保育園での絵画教室の経験をともに2004年に制作した絵本「いのちのまつり」を出版。絵本としては異例の売り上げを記録し、シリーズで5冊上梓。小学校道徳の教科書に採用される。日本映画界においても陶彩画を美術協力として提供。大きな存在感を示し、話題となる。現在、東京 銀座と佐賀県武雄市に自身のギャラリーを持つ。その他、毎年全国数か所にて巡回個展を開催している。

【会社概要】
会社名: 有限会社草場一壽工房
所在地: 〒849-2302 佐賀県武雄市山内町鳥海10088-2
代表者: 草場 一壽
設立 : 平成15年1月
URL  : https://kusaba-kazuhisa.com/フラットボタン-green

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